【2013】台風の一年目、から早くも三年目。(2013-12-10)

shima fes SETOUCHI 2013 閉幕後100日記念コラム

「あれから、100日。
これから、100年。」

 

今年で三年目の島フェスを終えて、今日(2013年12月10日)でちょうど100日です。

四年目に向けた思いを込めて、コラムを書いたよー。

1

shima fes SETOUCHI 代表の丸尾と申します。一生懸命書きますのでよろしくお願いします。

【台風の一年目、から早くも三年目。】

島フェスは、瀬戸内海に浮かぶ島々を舞台にした小さな野外フェス。

主会場は小豆島。もちろん香川県。

直島や鬼が島でも開催し、昨年は東京の伊豆諸島・新島でも開催。そして島国同士ということで台湾のアーティストにも出演してもらったり、”超島的”なつながりを大切にした、海の上の音楽祭だ。お年寄りも若者も子どもたちも。みんなが海をこえて遊びに来れるお祭りでありたい。

一年目でいきなりの 台風直撃(前夜祭・初日中止、二日目に半日のみの限定開催)の伝説的誕生を経て、昨年の歴史的快晴での大成功な雰囲気を経て、今年も快晴を願って一年間、準備に頑張ってきた。

信じれば、すべてが実現するわけじゃない。でも、信じなければ何も始まらないんだ。

一年目に苦難を味わった僕たちは、本当に強いフェスに育ってきている。芯の強いフェスだ。

ちょっとやそっとじゃ、負けない。 もはや天気という自然も家族のように愛し、味方につける。

絶対にこの小さなフェスを、もっともっと楽しくて最高のフェスにする。

そして、開催前日。

2

【まさかの台風、アゲイン・・・。】

これはもう 持ってる としか言いようがない。逆に奇跡。もう開催前から祭りです。これがほんとのフェスだ、つって。
いやもうほんと笑えないですよ。心が強いとか芯が強いとかさっき言いましたが、ボッキボキに心折れそうなこの現実。悲劇。沈没。
ウソだよね?これ、雨じゃないよね?神様の心の汗だよね?配水管壊れてる?この水はどこから来ているの?雨漏り?雨漏りってことはやっぱり雨?それも大雨?え?台風?台風ってハリケーン?これ一昨年来たやつ?ほんとなの?これほんとなの??いったいこの世の中どうなってるの!!!!!神様いるなら教えてよ!!!!!神様今すぐ答えてよ!!!!

 

ジーザス!!!!ジーーーザーーース!!!!!!!!!!

 

と,心の底から取り乱しそうになったが、、、さすがに二回目。ここは冷静。
この一年、いや、あの初年度の悲劇以来、「台風接近が開催直前に判明したとき」のシミュレーションは、それこそ毎晩のようにやってきた。
とにかく、関係者集合!!!会議会議、緊急会議。最悪の事態(完全中止)から、部分開催、など色々なパターンを想定し、ご出演者の皆さま含めてとにかく関係者へ判断基準や当日までの運用フローなどなど、いろいろな取り決めと、もろもろのご連絡を。

もし中止になったら、と考えると、胸がえぐられるように、痛い。解決策はない。対策を一生懸命考えて、待つのみ。
それが自然を愛するということ。この愛すべき大きな大きな海の上で、イベントを主催する人間の運命。

 

3

夜を徹する覚悟で、緊張の中、準備。

開催できることを願って。気まぐれな台風の進路が読めず、判断はギリギリになった。

進行プランから、やむなく前夜祭の中止決定。アナウンス。

メールやSNSなどで、心配の声、不安な声、たくさんの声が 、届く。

信じても何も変わらないかもしれないけど、不思議と落ち着いて、すべてを信じることができた。

必ず開催したい。開催したい、開催したい、開催したい。

その思いしか、僕の心にはなかった。

4

【奇跡の台風消滅。そして、開催。】

思いが通じた、のか、もともとこうなる運命だったのか、分からない。

でも、なんと、台風は小豆島に接近する途中に 消滅!!

天気予報では直撃だった大きな大きな台風が、瀬戸内海の上で、きれいさっぱり消えてなくなったのだ。

こんなことってあるんですね・・・・・・・・・・

信じてよかった。開催できてよかった。

あとは、来て頂いた人たちが安心して楽しんで帰ってもらえるように、真心込めて運営するだけだ!

台風さん、ありがとう!!!!!!!!!!!!

この日の朝、太陽の光に包まれた瀬戸内海の黄金色を、僕はきっと忘れない。

5

【今年もオープニングアクトは、小豆島町長!】

ついに開幕、ようやく開幕。

何も手につかないほど天候を気にしたこの数日間。

台風の影響を考慮して様々なプログラム変更を経て、当初3つを予定していたステージを2つに集約。芝生広場側の屋根付き「振り向けば海」ステージの対面に、プールサイドに設営予定だった「見上げれば空」ステージを手狭ながら急遽設営し、芝生広場の一つの空間で2つのステージと、飲食ブースが楽しめるコンパクトな仕上がりとなった。
この空間構成は島フェスとしても初の試みだったので、どきどきしながら展開を見守る。

 

来場してくれたお客さんや関係者、出演者の皆さん。一人一人の笑顔を見て、心から「会えて良かった」と思った。

僕自身、香川県出身でこの瀬戸内海という海、そして素晴らしい島々に心を射抜かれてこのフェスを始めた。

理屈ではない。地域おこしや、音楽事業や、色々な観点から質問されることが多いのだが、僕自身はあまりそこまで論理や戦略というのを持ち合わせていない。ただ、この素晴らしい瀬戸内海という故郷に、惚れ込んでしまったのだ。

お気に入りのショップへ足を運ぶ。馴染みのカフェで珈琲を飲む。愛する人と結婚する。そういう感覚。

本当に直感的な感動と行動。僕はこの海に惹かれ、この島々に呼ばれた。

海をこえて、島に訪れる。その移動の中で、そしてこのフェスに参加することで、この自然の素晴らしさを知ってもらうきっかけを作る。そして、その最高の空間で、この海の上でしか感じられない素晴らしい音楽を,踊りを、みんなで楽しむ!

それが、島フェスです。

そう思って、やってきたし、これからもそうだ。と思って三年目を迎えたのだが、不思議なことに、もっと自然で感覚的な「島フェスをやる動機」に巡り会ったような思いになった。いや、むしろ、動機というもの、やり続ける理由というもの、もしかしたら目的と言ってもいいかもしれないもの、なのかもしれない。「みんなに会いたい」。そう思うと、僕はその場で涙が溢れそうになった。開場して主催者がいきなり泣いてしまうと、あまりにロックンロールなので、涙はぐっとこらえた。そして今年のオープニングアクトも、もちろんこの人!!

小豆島町長、塩田幸雄!!!!!
今年は地元の高校生(小豆島高校ギター部)をバックバンドに、いつものように穏やかに熱唱!!
会場のみんな、台風を乗り越えて開催できた興奮そのままに、みんなで町長と合唱!なんて素敵な島グルーヴ!!!!!町長、カッコいいZ!!!!!6
島の町長さんが野外フェスのオープニングアクト!開会の祝辞なんてすっ飛ばして、まずは熱唱。唄って、踊って、音楽を通じて、開幕を飾ってください町長!!この企画は、本当に島フェスとしての色々な思いや願いが詰まっていて、 絶対に毎年続けていきたいプログラムの一つだ。台風接近のご報告と諸々相談のため役場へ足を運んだ僕に、にこっ!と笑って、
「大丈夫!台風それるよ!僕には分かるんです」と励ましてくださった塩田町長、、、、涙!そして、ニコニコと笑顔でステージに上がって爽快に熱唱し、会場を一つにしたこの人!

こ の 男、 も は や 太 陽 !

そう思った今年の幕開けだった。

「百年つづく、いのちのフェス。」をスローガンに立ち上げたこの島フェス。

いよいよ三年目、スタート!!!

7

【愛のステージ。】

僕自身、音楽に関してもイベント運営についても全くの素人で、本当にこのフェスは多くの人たちに支えられてなんとか開催できている、色々な意味で手作りの野外フェス。

ご出演者の皆さん、関係者の皆さん、そしてお客さん、とにかく参加して下さっている皆さんには本当にご不満な点が多いかと思っており、、、心苦しい限りです。この場を借りてお詫び申し上げます。力不足、すみません。

でもやっぱり、その中で、アーティストの方々のステージには、こんな素人感の溢れたフェスにはもったいない、愛を感じる。

アーティストたちのライブというのは、単純に歌をうたっているのではなく、単純に楽器を演奏しているわけではない。

あれは、表現しているのだ。

歌を、詩を、踊りを、楽器を、笑顔を、汗を、涙を、そして彼ら彼女らの存在をもって、表現しているのだと思う。

音楽がすごいのは、その場にしかない感動を、その場に居るたくさんの人たちと、二度とない時間の中で共有できることだと思う。

一度鳴った音は二度と帰ってこない。寄せては返す波のように、それははかなく、そして愛しい存在だ。

アーティストたちは、その一つ一つの存在を、一生懸命に、奏でている。奏でようとしている。

音楽すごい好きなんだけどライブとか行ったことない、って人は是非、島フェスに来て欲しいです。

島フェスじゃなくてもいいので、とにかく、好きなアーティストのライブ会場に足を運んで欲しいです。

そしたら、行くまでの道中や、行ったあとのなんだかんだが、とても楽しくて愛おしい時間だと気付くはず。

島フェスは、その最高の時間を、海の上で過ごして欲しい。

そういう企画です。

 

8

 

この島で、出逢った音楽、感じた気持ち。

忘れないで欲しい。

 

9

 

この島で、巡り会った人。思い出した夢。

大切にして欲しい。

 

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こんな時代だけれど、人と人とのつながり、島と島とのつながり。

この海の上で、そんなつながりを知ってほしい。

日本は島国。地球にうかぶ島。

こんな小さな島だけど、こんなたくさんの笑顔がある。

来てくれた人たち、これを読んでくれている人たち、本当にありがとうございます。

 

直島アゲイン!BAND

 

直島からかけつけてくれたみんな、本当にありがとう。

島の人が海を越えて渡ってきてくれる。こんな幸せ、どこにもない。みんなありがとう。

 

 

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【百年つづく、いのちのフェス。】

大震災の年、2011年に瀬戸内海から誕生したこのフェスを、ずっとずっとこの海に残したい。

そんな思いを、この言葉に込めて、このフェスを始めた。

「百年つづく」というものは、人間一人では為し得ないものだ。つまり島フェスは僕だけの存在では成立しない。

何世代もの人たちの心、手、言葉、目に見えないものがつながって重なって刺激し合って、はじめて実現する。

そして、百年って、とても果てしない。

今から百年前の1913年と言えば、最後の征夷大将軍である徳川慶喜が死去し、丹下健三とアルベール・カミュが生まれ、銀座ではフルーツパーラー千疋屋が開店し、森永ミルクキャラメルが発売開始し、袁世凱が大総統に就任した年だ。

百年も経てば時代が変わる。人も変わる。価値観も変わる。 しかしその中でも残っていくものこそが人に愛されているカタチであり、価値である。 それはきっと、もともとそこに在るものではなく、そこに関わる一人一人が育てていくものだろう。いつ現れたのかも分からない自然でやわらかいものに違いない。関わる人たちのいろいろな接点と接点が、つながり、いくつもの線となって、この島フェスを描いていくのだと思う。

人と人とのつながりと、その連続が、このお祭りを、いつまでも育てていく。

そんな、まるで家族のような存在のフェスになってほしい。

瀬戸内海で生まれた僕は、この人生を捧げて、この海で、このフェスを育てていきたいと思っている。この海や、そこに浮かぶ島々の素晴らしさを、少しでも多くの人たちに知ってもらって、また来たくなったり、住みたくなったり、このフェスで出逢った音楽に心奪われたり。

そんなひとつの楽しい嬉しいきっかけ、になればいいなあと思う。

島フェスは、この瀬戸内海に面する1府11県を総じて「SETOUCHI」と勝手に定義している。

九州地方は大分・福岡、中国地方は山口・広島・岡山、四国(愛媛・香川・徳島・高知)、関西地方は兵庫・大阪・和歌山。これらの地域、そして「島」に出身地やゆかりのあるアーティストや食をぎゅっと集めたフェス。それが島フェス。

地酒や地魚があるように、島フェスは、瀬戸内海の”地フェス”だ。

皆さん、ぜひこの素晴らしい瀬戸内海の島々を楽しみに、島フェスへ毎年お越し下さい。

 

百年つづく、いのちのフェス。shima fes SETOUCHI。

永遠に、スタート!!!!

 

(shima fes SETOUCHI 代表 丸尾 誉 2013年12月10日)

 

公式サイト http://shimafes.jp/

Twitter : @shimafes

Facebook : http://facebook.com/shimafes

※奇跡のゆるキャラ「しまフェスちゃん」Twitter : @shimafes_chang

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★おまけ★

三年連続ご出演頂いている、今年80歳(!!)の高木ブー師匠。

雷様。

 

ご演奏中、手元に揺れる てるてる坊主 に気付いた人はいますか?

あれは、僕が快晴を願って、島フェス開幕前からずっと首から下げていたものなのです。

楽屋でブーさんにご挨拶させて頂いた時、ふっと僕の、そのてるてる坊主を指差して

「それ、いいね。ちょっとそれ、雷様にちょうだいよ」

なんて、粋なお言葉!!!!

きっと何かお考えがあるに違いない・・・僕は、大切なてるてる坊主(今回のこの快晴はこのてるてる坊主のおかげかも!とまで思っていた)を首元から外して、ブーさん、いや、雷様に、たくした!

そして、高木ブーさんのステージ。

興奮する観客の方々に向かって、ひとこと。

 

「僕はずっと雷さまをやってるんだけどね。

雷さまと、てるてる坊主の共演ってのは、めずらしくて、いいもんだよね。

晴れたのは、こいつのおかげかな。まあ、晴れて良かった。」

 

言い終えると同時に、ゆるやかに演奏スタート。

心あたたまるメロディ。素敵なハワイアン。

なんて贅沢な空間なんだ!!

 

ブーさん、今年もありがとうございます!!

 

 

以上。「おまけ」でした。

 

fin.